朝日新聞の、折々のことば という、鷲田清一さんが心にとまった言葉について書いている小さなコラムが好きです。
共感できたり心に響いたり、そうでもなかったり。
いいな、と思うと、時々切り抜いてみたり。
昨日は、長田弘さんの言葉でした。
見えているが、誰もみていないものを見えるようにするのが、詩だ。
という、とてもシンプルで、そしてとても詩を表している言葉だと感じられて切り抜いたのでした。
また、少し前ある場所で、記憶のつくり方 という長田さんの本を手に取る機会があり、あとがきにあった、
記憶という土の中に種子を播いて、季節のなかで手をかけて育てることができなければ、ことばはなかなか実らない。じぶんの記憶をよく耕すこと。その記憶の庭にそだってゆくものが、人生とよばれるものなのだと思う。
という一節にひかれて手に入れたこの本を最近持ち歩いていて、落ち込みやすい心のよりどころになっていたのです。
まさに、コラムを切り抜いた後、テレビで長田さんの訃報を知りました・・・。
ご冥福をお祈りいたします。